被災家屋の修復を「修論」テーマに信大院生が調査をスタート

 信州大学大学院理工学系研究科建築学専攻の宮西夏里武(かりぶ)さんが被災地長沼で、被災家屋の修復をテーマに「修論」をまとめることにし、本格的調査をスタートしました。その皮切りとして4月9日(土)、赤沼の天利一歩宅で詳しい話を聞き取りました。
 天利さんは一般社団法人しなの長沼・お屋敷保存会の会長で、自宅は被災直後のままです。主屋のほか土蔵が二つあり、これからどのように修復を進めるか検討しているところです。
 宮西さんは長沼の被災家屋を調査しながら、修繕して暮らしを再建している住宅の様子を調べたり、今後修復を予定しているお宅への提案を研究したりする取り組みをしていく予定です。
 お屋敷保存会としても地域の調査先を紹介するなど宮西さんの調査研究を全面的に後押ししていくことにしており、その最初として天利邸を見てもらいました。宮西さんは、これまで数々の賞を受賞しているだけでなく、すでに二級建築士の資格を持っています。被災直後にボランティアで長沼に支援にも入っており、長沼の風景をスケッチして記録に残すこともしています。