保存会の目的と事業内容

一般社団法人しなの長沼・お屋敷保存会は、長野市長沼地域に存する歴史文化的景観の主な構成要素である古民家や土蔵などの利活用を通じて、水害後のコミュニティー再生と地域内外の交流を図ることを目的として設立しました。

その中心となるのが、江戸末期(文政元年・1981年)創建の米澤家住宅および隣接する長屋門などの建物群(「米澤邸」)で、これを総称して「お屋敷」と呼んでいます。

台風による水害で損壊した建物を「協働」の力で修復再建して地域のコミュニティー再生の場とし、文化行事の開催や学習の場として活用していきます。伝統構法で建てられ幾たびもの災害を乗り越えてきた店頭的古民家を「文化」として承継するとともに、地域の歴史・産業を学ぶ取り組みも進めます。また、水害の痕跡や記録を後世に伝え残す活動を通して、防災意識の啓蒙向上をはかることも大事な活動として行なっていきます。

お屋敷保存会の「定款」では、次の事業を定めています。

  1.   歴史的集落・町並み、文化的景観の維持保全継承・利活用
  2.   高齢化により維持保全が困難となった建物等の相談
  3.   伝統建築技術・文化財保全技術の伝承
  4.   地域コミュニティー再生促進
  5.   地域固有の民俗文化活動の支援
  6.   被災体験の継承口伝と防災意識の普及啓蒙
  7.    前各号に付帯する一切の業務